呼吸をするだけでも胸が痛む60代の婦人

■2020/01/13 呼吸をするだけでも胸が痛む60代の婦人
この婦人は2週間に1回の割で

通院されている方である。


今回は

「呼吸するだけでも痛い」と

左側肋骨の痛みを訴えて

予約日より前に来院された。


事の起こりはこうだ。

コタツに入ったまま

遠くにある物を取ろうとして

左腕をぐーっと伸ばした途端

胸の真ん中辺りで”ボキッ”と

音がしたという。


翌日、音はしたものの

意外と大した痛みでもなかったので

運動すれば改善するのではないかと考え

いつも通っているジムへ行き

腕、肩周りの運動を

特に一生懸命にしたらしい。


そうしたら運動が終わってから

急に胸が痛み出したのだ。


また、その夜にお風呂に入ったら

気持ちが良かったので

長湯されたそうだ。


翌朝になり

呼吸をするだけでも

胸が痛くなっていたのに

ビックリして

慌てて当院に予約を入れ

急遽やって来られたのだ。


早速ベッドに仰向けになっていただき

痛むという左側の肋骨を診てみる。

鎖骨から肋骨の10番ぐらいまで

触れるだけでも痛がるような

大変な状態であった。


普通呼吸をするだけでも痛いとなると

肋骨が折れているか

ヒビが入っているかである。

それで肋骨を全部確認してみたが

段差はなく

骨折はしていないようであった。

それにしても

この痛がり様は尋常ではない。


まず隣の肋骨との

間隔が狭くなっている

部分を広げ

音がしたという胸骨あたりに

気功施術をしてあげた。


それが終わると

「楽になりました。

呼吸をしても痛みが

半減しています」

と安堵した婦人。

表情も優しくなっていた。



おそらく

腕を伸ばして物を取ろうとした時

”ボキッ”と音がしたのは

胸骨関節において

何本かの肋骨が伸ばされて

亜脱臼をしたのに違いない。

その状態のままジムへ行き

腕、肩周りの運動を

懸命にしたのがいけなかったようだ。

亜脱臼をしている肋骨が撓み

肋間筋に炎症を起こしたのだ。


おまけに風呂で長湯をして

炎症を酷くしてしまった。

炎症を起こしている時

温めるのは

火に油を注ぐようなものなのだ。


ギックリ腰をした後に

風呂に入ると気持ち良くて

長湯をしてしまう人が多いが

翌日、確実に炎症が悪化する。

気をつけよう。


この婦人の胸の痛みは

胸骨関節の亜脱臼と

肋間筋の炎症が原因であると

判明したので

もう一回

気功施術をすれば

殆ど改善するだろう。




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