先回背骨が折れるように痛かった婦人が再来院

■2019/02/13 先回背骨が折れるように痛かった婦人が再来院
1月30日に投稿した婦人が再来院された。

肩甲骨の内側の骨が折れるように痛かった

方である。

その時は五十肩の治療法で噓のように

痛みが消えたのだが

2日後には痛みが

ぶり返したと言われる。


これは少しおかしい。

痛みが直ぐにぶり返す場合は

筋肉からのアプローチでは

通用していないことになる。


そうなると内臓が原因ではないか?


彼女にベッドに仰向けに寝ていただく。

お腹に手を当てて触診をしていき

胆嚢が腫れているのを発見した。


「脂っこい物はよく食べますか?」

と私が問う。

「脂っこい物は苦手です」


これは胆汁の分泌が

良くない為

油物の消化ができなくて

身体が嫌がっているのである。


今度は膵臓の辺りを

”じわっ”と押して

「嫌な感じはないですか?」

「いえ大丈夫です」

との返答。


それで胆嚢からオッデイ括約筋までの

胆管を上から下へ流すように

何度も繰り返し押していると

”ギュルギュル”と音がした。

胆管の何処かに圧迫があり

滞っていた胆汁が流れたのだ。


そこで、胆嚢を確かめてみると

腫れが半分ぐらいに減っていた。


次に

念のために膵臓を

もう一度押してみる。

「違和感がありますね」

と彼女。

さっきは胆嚢の腫れが

ひどかった為に

膵臓は感じ取れなかったのだ。


膵尾から膵頭にかけて

手の平で押し出すように流してやる。

何回か繰り返していると

やはりギュルギュルという音がした。

膵臓の中でも膵液の

詰まりがあったようだ。


この後全体的に整体をして終わる。


「背中が大分楽になっています」

と安心したように言われる。

お腹もスッキリした感じです」


彼女の反応を見て

「これだったな」

という手ごたえを

私は感じていた。


彼女の背中の痛みは

分泌液の滞りからくる

ものであった。

どうして痛くなったかについては

オッデイ括約筋の説明でする。


  【オッデイ括約筋とは】

胃からの消化物は十二指腸に流れるが

その十二指腸の入口が

オッデイ括約筋である。


胃から消化物が

ここに出てくると

胆汁と膵液が

同時に流れ込むようになっている。


消化物は強い酸性である。

そのまま流れると

十二指腸が焼けてしまう。

だから、アルカリ性の膵液が

すかさず流れ込んで

それを中和するようになっている。


すごい設計だが

彼女のように

胆汁と膵液が充分に流れず

足りないとどういうことになるのか?


中和しきれないのだ。


酸性の勝った消化物が

十二指腸を通ることで

十二指腸が焼けて

痛くなっているのである。


彼女はその痛みを

十二指腸で感じるのではなく

背中で感じていたのである。


彼女が言う”骨が折れたように痛む”

というような激しい表現の仕方は

”普通ではないな”と感じはしたが

十二指腸の

焼ける痛みだとしたら

納得できる。































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